 ## 「仕事してる隣でスマブラ」が珍しくない職場

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元エンジニアがプロゲーミングチームの代表って珍しいと思うんですが...

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実を言うと最初からプロゲーミングチームを作ろう、とは思ってなかったんですよ...。
ただ、昔からテレビゲームが好きでしたね。

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なるほど、ゲームが好きでエンジニアになった人ってわりといる気がするのですが、都築さんもそうなんですか？

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いえ、明確な因果関係はないです。
が、私自身もゲームが大好きで、かつエンジニアでもあるので、そういう人たちの気持ちもよくわかります。

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そうなんですね。
「アンドエンジニア」編集部のオフィスにもゲーム機が置いてあります。よく仕事終わりにみんなでやっていますね。

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**ゲームってエンジニアのコミュニケーションツール**にもなってるんですよね。
Wantedlyで募集されていたエンジニア向けのmeetupに「みんなでスマブラをやる会」みたいなタイトルのものを見たこともあります。

※スマブラ＝1999年から続く任天堂の対戦アクションゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズの総称

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ちなみにうちのオフィスも仕事してる隣でスマブラしている人がいるのは珍しくありません。
これって*一般的な会社では全く想像できない職場環境*だと思います（笑）

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確かに、市役所職員が同じことやってたら即始末書案件ですね（笑）

## 「初期メンバーには、絶対ゲームが上手い人に入ってもらうべき」
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私もゲームは娯楽として楽しんできたんですが、プロゲーマーが競技としてやっていくための意識の違いみたいなものはありますか？

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まず、競技としてやっていくのには娯楽と同じ取り組み方じゃ難しいと思います。
なぜなら...スマブラに限らず選手自身がプロである自覚を持つことがゲーマー界隈全体で増えてきており、*競技としてのレベルが非常に高くなっている*からです。

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なるほど。
**娯楽と競技の違い**ってどんなところですか？

#### balloon tsuzuki right
まず一つは何も考えずにただプレイしているだけじゃダメで、娯楽だと楽しむことが目的ですが、**競技は勝つことで楽しむもの**だと思うので、試行錯誤してより上手くなっていかなければならないと感じています。

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*「楽しい！」と思うポイントが違うわけですね。
*勝つことにこだわれないと、選手としては難しいんですね...。 ところで、都築さんは代表ではなく、ご自身がプロゲーマーになりたいとは思わなかったんですか？

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それはめちゃめちゃ考えましたし、なんなら今でもなりたいと思ってます（笑）
ただ、第一線で戦っている選手を目の当たりにして、レベルの高さ、努力量、才能、それら全てが*現状の私とは比べ物にならない差を感じたのでサポートする側に回りました。*

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プロゲーミングチームを設立しようと思ったきっかけはなんですか？

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一番大きな理由は、R2Gの初期メンバーのかめめ、えつじ（※）を世界の舞台で活躍させたいと思ったからです。
※かめめ、えつじ＝プロゲーミングチームR2Gに所属するスマブラのトッププレイヤー

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なるほど。
ただ、プロゲーミングチームを設立といっても、そんな簡単じゃないと思うんです。
*どうやってチームって作るんですか？*

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まずは選手のリクルーティングから始めました。
**最初にトッププレイヤーの２人に入ってもらえたのは非常に幸運でした。**
私は、元々一部のスマブラの上位勢との繋がりがあったので、そこからのコネクションで声をかけさせてもらいました。

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スマブラの*上位勢にチームに入ってもらったのが“幸運”ってどういう意味ですか？*

#### balloon tsuzuki right
**彼らがプレイしていたのが「スマブラ」だったこと、そして「強いこと」、この2つが大きいです。
**スマブラのユーザーはプロ層だけじゃなく、ライト層のユーザーも多いですよね。
なので、*ユーザー数が多いゲームで強いことは、それだけ幅広い層から注目されるということです。
*ゲーミングチームとして注目されるのは必須なので、そこは助かりました。

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なるほど！競技人口が多いゲームのほうが注目されますもんね。
うまいスタートダッシュが切れたわけだ…。

## 「プロゲーミングチームは、どれくらい稼げてる？」

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ここまで話を聞くと、やっぱり気になることがあって…。
単刀直入に聞きます。*プロゲーミングチームってどうやって稼ぐんですか？*

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**スポンサー獲得による広告収入や動画、配信での投げ銭と再生回数に応じた広告収入ですね。**

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スポンサー獲得ってあまりイメージ湧かないんですけど.....

#### balloon tsuzuki right
よく聞くのはエナジードリンクやゲームデバイスのメーカーですが、うちの場合はIT企業が多いです。
これは、別でIT系の会社を経営しているのでその繋がりから広告が入るんですよ。
**いま、e-sportsって業態問わずどこの企業さんも気になっていると思います。**

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そうなんですね。
なぜ、どの業態からも関心を集めてるんですか？

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単純です。
**e-sportsが日本で普及して５年弱ですが、右肩上がりに成長を続けてるからです。
ここまでわかりやすく成長してる市場ならみんな興味持ちませんか？**

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たしかに！成長市場にはお金が集まる。
新型コロナの影響で自宅にいる人も増えるだろうから、ますます市場は広がるだろうな…。
それと、広告以外にほかの収入源もあるんですよね。
*スポンサー獲得以外に、ストリーマー（配信）業で稼いでいるとのことですが...。*

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R2Gではプレイヤー全員が配信もしくは動画投稿で収益をあげています。
当然再生数を増やす工夫もしています。
例えばサムネイルなんですが、**Youtube側のサムネイルも評価に含まれるので、その対策や作り方を教えたり**しています。
具体的には文字サイズを大きくして、標準的なフォントにするとかですね。概ね配信では数十万円ほどの収益があげられます。

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多角的に稼いでる…と。

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最近はどのチームもそうですね。
プロゲーマーってゲームが強いことはもちろんですが、**タレント性があったり、話が面白いってのも重要な要素の一つなんですよ。**

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「話がおもしろいゲーマー」ってなにが違うんですか？

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例えばですが、**コメントを拾わなくても自分の身の回りのことをコメントに頼らず話せる人は話がおもしろいですね。**

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なるほど。
*ラジオパーソナリティとかDJみたいに聞き手を楽しませられる人が人気ってことですね…*
話せてゲームも強ければけっこう稼げそう。
そういえば、大会で賞金は出るんですか？

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賞金に関しては、でる大会もでない大会もあります。
しかし、**一般的には10万円以上出せないのが今の日本の現状です。**
それでも日本のe-sports事情も少しずつ変わりつつあり、最近ようやく高額報酬がでる大会がでてきましたね。
例えば、**中国や韓国の事例ですがマックスで５億円もらえる大会もあります。**

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えええ！！プロゲーマーって国によって大きく違いが出るんだ…。

#### balloon tsuzuki right
だからこそ、選手たちをサポートしてもっと業界を盛り上げたいなって思ってます。
そのためにもゲームに対する熱意や選手に対する敬意、黒字化させる戦略は絶対必須だと考えています。
** 今考えてるのは、e-sports業界にITを持ち込むことです。**
具体的なツールはもちろん、IT業界の考え方を取り入れて行きたいと考えています。
前途多難ですが、**2017年から日本e-sports市場規模は約20倍の72.6億円に成長している産業なので、１年後にはまた違った風景になると思います。**

年々知名度が上がりメディアでの露出も増えている「プロゲーマー」という職業。大会に出場して多い場合は数千万円の賞金を得る者も珍しくありません。それを裏で支える人物の一人がプロゲーミングチームR2G代表の都築（ツヅキ）さん。彼はエンジニアから紆余曲折を経て、現在プロゲーミングチームの代表として選手を支えています。彼はなぜ、ゲーム界の「ガチ勢」に転身を遂げたのか？ゲームで稼げる人って何が違うの？すべての疑問に応えていただきました。

都築

「娯楽のゲーム」と、「競技のゲーム」は何が違う？プロゲーミングチーム代表の明快すぎる回答

**「セキュリティエンジニアって何をやってるの？どうやってなるの？」**

一般的なITエンジニアからは、あまりにも遠い存在、**セキュリティエンジニア**。

そんな中**「セキュリティエンジニアは教育できる！」と語る、サイバーセキュリティ会社、Ninjastarsを経営する森島さん**。

彼は独自の考えで、セキュリティエンジニアを育てていました！

## セキュリティエンジニアのハードルは高い

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セキュリティエンジニアって縁遠いんですが、どういう経緯でなるものなんですか？
ハードルが高そうなイメージがあります。

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私の場合は特殊ですね。
*もともと数学が好きで、そこから暗号学に興味を持ったのがきっかけ*です。
暗号学を通じてサイバーセキュリティにいきました。

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普通はどういう場合が多いんですか？

#### balloon morishima right
やっぱり、*過去に独学でセキュリティを学んでいた人が多い*ですね。
趣味として学習していたものを活かしていまはセキュリティエンジニア、とか。
そういう人のほうが強いんですよね。

## 独学で、勝手に技術力が上がる

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独学していたから、技術力が高いってことですか？

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そうです。あと、教育がいらないところもあります。
もともと独学してた人って、**誰かに教えてもらってたわけではなく、自分で学習してたわけなので、勝手に技術力があがっていく**んですよね。
いまの*セキュリティエンジニアの8割*はこれだと思います。

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例えば新卒で、セキュリティエンジニアになろうと思ってもなれないってことですか？

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今はそうなってますね。
それだけだとサイバーセキュリティの人材が足りないので、問題だと思ってます。

## エンジニアじゃなくても、セキュリティは学べる

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とはいえ、サイバーセキュリティ人材を増やしていくのは難しそうです。

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うちの会社では、教育でセキュリティエンジニアになった人も結構いますよ。

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教育って珍しいと思いますが......
どのような教育なんでしょう？

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教育のやり方は、**特定の分野、領域に一番詳しいエンジニアが１単語のキーワードを与えて、教えてもらった側が自ら検索しに行くような形式**です。
例えば、データベースへの攻撃方法が知りたいっていう 状況のときは「SQLインジェクション」っていう名前だけ与えて実際にどういったものかは教えない感じですね。

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なるほど！自走してもらうこと前提なんですね。
そういった内容だと元エンジニアじゃないと難しそうです。

#### balloon morishima right
いえ、もともとエンジニアじゃない人もいます！
エンジニアじゃなくても、「SQLインジェクション」がどういうものかは調べていけばわかるものなので。
*実は、Ninjastarsの創業メンバーにも、ボードゲームサークルで一緒にゲームをやっていた人がいるんですよ（笑）*

~~Ninjastarsのメンバーでよくやっているのが「Splendor」~~

## 重要なのは、「考えて、組み合わせる」こと

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ボードゲームサークルで出会ったんですか!?

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そうです！
**意外とボードゲームの強さって、セキュリティのスキルに関係してる**と思ってます。

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どういうところが関連してるんでしょう？

#### balloon morishima right
セキュリティエンジニアに必要なのは、考えることなんです。
**「この技術とこの技術を組み合わせると、こういう新しい攻撃ができるな」とかを考えて、新しいことに気づくのが重要**なんです。
ボードゲームでも全容を把握して、組み合わせたりする力がいるので、そういう共通点がありますね。

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考えることができてもプログラミングスキルがないと、対応できないんじゃないですか？

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自力で作らなくても、他人のツールを使えば対応できることもあります。
複数のツールを組み合わせれば、できることがより広がるので。
むしろ、*いかに自分の労力を減らすかが大事*だと思ってますね。

「セキュリティエンジニアって何をやってるの？どうやってなるの？」一般的なITエンジニアから、あまりに遠い存在、セキュリティエンジニア…。そんな中、「セキュリティエンジニアは教育できる」と語るのはサイバーセキュリティ会社、Ninjastarsを経営する森島さん。彼は独自の考えで、セキュリティエンジニアを育てていました。

Ninjastars 森島さん

ボードゲームとセキュリティの共通点!? サイバーセキュリティで重要なこと。

IT業界でしばしば耳にする**「アウトプット」**。

アプリやサイトなど、どんな形であれ世の中に出すことの重要性が語られています。

プロトタイピングスクール「プロトアウトスタジオ」代表の**菅原のびすけさんもアウトプットの重要性を主張する一人**です。

では、アウトプットとモノづくりはどのように関連してくるのでしょうか？

のびすけさんのスクールでは**「卒業時には受講生全員がクラウドファンディングに挑戦をする」**そうです。

**「たった一人でも継続して使うサービスを作ることでさえ、中々出来ることではない」**と語る、その真意とは。

（この記事は連載記事の2本目です。のびすけさんの前回の記事はこちらから！）

"就職目的"じゃない、プログラミングスクールに受講生はなにを求めるのか？

## 初回授業からLINE Bot作成を行う。その狙いは？

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プロトタイプ制作って必要なものが技術だけじゃなく、ユーザー調査だったり、多岐に渡ると思うんですが、まずどういったことから教えていますか？

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授業の話をすると、*初回授業からLINE Bot*を作ります。

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初回からLINE Botですか!?

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公開されているAPIを使うことに慣れてほしくて。
初回に限らず、公開APIはガンガン使うことにしています。
そうやって、まずはプロトタイプをつくることに集中してもらっていますね。

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たしかに、早くモノができたほうがモチベーション上がりますよね。

#### balloon nobisuke right
まずはプロトタイプをつくることに集中してもらって、効率的なコードや書き方みたいなものはスクールの後半に教えています。
受講生のなかにも、「早く教えてほしかった！」といってくれる人がいますが、最初にアウトプットを出してるからこそだと思ってます。
**無意識のうちにのめり込んでいっているんですよね。**

## 個人のモノづくりを加速させるためのアウトプットとフィードバック

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とても楽しそうに話されてますが、モノづくりが好きなんですか？

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自分自身もモノづくりは好きなんですけど、人がモノづくりしているのを見るのも好きです。
*いろいろな人のアウトプットを見たいんですよね。*
とくに、自分が欲しい物を売上とか考えずに作っちゃう人が好きです（笑）

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そういう人って、Maker Faire（メイカーフェア）とかに多そうです。

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そうだと思います！
**自分のモチベーションから生まれるモノづくりを支援したい**と思っています。
ただ、いくらやりたいことでも誰からもフィードバックがもらえなかったり、資金的にマイナスな状態が続いてしまうと、モチベーションが続かなくなってしまうので、社会につなげていけるようにも支援したいと思っています。

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いわゆるマネタイズって、好きなものを作るような人たちには課題だと思います。

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個人のモノづくりは、モチベーションが続かず闇に消えていく例が多いです。社会やビジネスにつながることが見えれば継続して作り続けられると思います。
その一環として、*スクールの最後には全員がクラウドファンディングを行う*んですよ。

## 短期間かつハードルの低いクラウドファンディングを行う真意

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授業の一環でクラウドファンディングまでやるんですか!? クラファンって成功のハードル高いと思いますが......

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そこは考慮して、通常のプロジェクトとは違う形にしてます。 通常のクラウドファンディングは、数百万規模の募集を2~3ヶ月くらいかけて行いますが、プロトアウトスタジオでは、CAMPFIREと提携して短期間かつ少額のクラウドファンディングを実施しています。 *具体的には目標金額の上限を30万円、期間を2週間の募集としています。*

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30万円なら、「周りの人に頼み込めばなんとかなるかも？」と思えるくらいの金額ですね。

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ただ正直、*あまり金額は気にしてほしくない*んです。

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クラファンなのに、金額のことを気にしてほしくないんですか？

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そうです。
支援してくれる人の数を見てほしいと思っていて。
**お金を払ってくれるくらいの熱量で支援してくれる人を増やすことが重要**だと思っています。

~~オフィスにある、着るシンセサイザー~~

## “狙ってないものがホームラン”をはやく感じてほしい

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Web業界だと普通のことのように感じますが、冷静に考えると人からお金をもらうってすごいことですよね。

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そうですね。
そのこと自体がモチベーションにつながるとも思っています。
とくに知人でもない、*全く知らない人からの支援はすごくモチベーションになります。*

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お金までいくともちろんですが、「いいね」をもらうだけでも結構違いますよね。

#### balloon nobisuke right
ウチの受講生だとIT業界以外の人も多いので、アウトプットすることに慣れてない人も多いんですよ。
自分が当たり前だと思っていた情報でも**アウトプットすることでめちゃめちゃ感謝される**、という体験をすることがすごく貴重だと思うんです。

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私も、最初に「いいね」をもらったときはすごく嬉しかったのを覚えてます。

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それに慣れてきちゃうと、意外と狙ったものが鳴かず飛ばずで、狙ってないものがホームランになったりするじゃないですか（笑）
そうやって、**自分が求めてるものと社会が求めてるものの違いを、はやく感じてほしい**と思っています。

## 「半年で１万ユーザー突破！」も、ユーザー１人のサービスも、どっちもすごい

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自分がつくっているものが、社会にも求められているのかって、すごく判断難しいですよね。

#### balloon nobisuke right
ウチのメンターの方が、「**簡単なアプリでも、自分以外の誰か一人でも毎日使ってもらえるものを作ることは大変なことだ**」と言っていて。 まさにそのとおりだと思いました。

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最近だとスタートアップを中心に、インフレしているような印象です。
「半年で1万ユーザー突破！」みたいな。

#### balloon nobisuke right
何かサービスを作り始める時に、「市場規模が何億だ、見込み顧客が何千万だ」みたいなことを言いがちですが、何千万人に刺さるかどうかなどを考える前に**身近な誰かや自分自身が継続して使うサービスですら作れてない"のに地に足着いてない議論をしすぎ**だと思っています。
でも、*仮にユーザーが一人だけだったとしてもすごい*んですよ。

#### balloon barloon left
自分がほしいと思うものを、作り上げるだけでも十分すごいと。

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そうです。
変に考えるよりも、まずプロトタイプを作ってアウトプットしてみる。
そういう人を増やしていきたいですね。

IT業界でしばしば耳にする「アウトプット」。アプリやサイトなど、どんな形であれ世の中に出すことの重要性が語られています。プロトタイピングスクール「プロトアウトスタジオ」代表の菅原のびすけさんもアウトプットの重要性を主張する一人です。では、*アウトプットとモノづくりはどのように関連してくるのでしょうか？のびすけさんのスクールでは「卒業時には受講生全員がクラウドファンディングに挑戦をする」そうです。 「たった一人でも継続して使うサービスを作ることでさえ、中々出来ることではない」と語る、その真意とは。

のびすけさん

1万人のユーザーよりも、1人でも継続して使ってくれる人を。異色プログラミング学校代表の大胆主張

ここ最近、**未経験からエンジニアになる**ための手段が増えてきました。

いわゆるプログラミングスクールもそのひとつ。

そして**ほとんどのスクールはエンジニアへの就職・転職がゴール**になっています。

ところが、**のびすけさんの運営するProtoOut Studio（プロトアウトスタジオ）は、就職を目的にはしていないとか！？**

IoTLTといったコミュニティ運営してきた経験から何を思ったのでしょうか？

## 受講生は何を求めてる？エンジニアに就職したい人が通うイメージが......

#### balloon barloon left 
正直プログラミングスクールって、未経験からエンジニア就職して稼げるようになりたい！っていうのがモチベーションじゃないですか？
就職する気はないけどお金払ってスクール通う、みたいな人いるんですか？

#### balloon nobisuke right
いますよ！
そもそもウチって、*厳密にはプログラミングスクールじゃない*んですよ。
なので、プログラミングだけを教えているわけではないんです。

#### balloon barloon left 
プログラミングスクールじゃないんですか！？
じゃあ、受講生にいったい何を教えているんですか？

#### balloon nobisuke right
プロトタイピング（試作開発）です！
**プロトタイプを作り、いち早くアウトプットするためのスキルを教えています。**
なので、*プログラミング以外にも、企画力や発信力も同時に鍛えます。*
受講生は、エンジニア以外の職種の人がプロダクトを作りたいっていうモチベーションで参加することが多いですね。

#### balloon barloon left 
エンジニアじゃない人が、お金を払ってまで勉強するイメージがわかないんですが......

#### balloon nobisuke right
実際の受講生の例でいうと、耳鼻咽喉科のお医者さんや建築士の方がいます！
今の職業に不満があってエンジニアに就職したいっていうわけではなく、プログラミングを今の職場で活かせないか？っていう方が多いです。

## 創薬現場で感じていたロボットのつらみ

#### balloon barloon left 
耳鼻科の先生や建築士の方がプログラミングするイメージが沸かないんですが...... 
どんなふうにプログラミングを活かしてるんですか？

#### balloon nobisuke right
実際にウチの受講生で、製薬会社に勤めている方がいました。
その方は、社内で使っているロボット向けにプロダクトを作っていましたね。

#### balloon barloon left 
どんなプロダクトなんですか？

#### balloon nobisuke right
そこで使っているロボットは薬を作るためのロボットなんですが、よくエラーで止まるみたいで（笑）
*セキュリティの都合上ネットにも繋げられないので、手動でロボットを再起動していた*んです。

#### balloon barloon left 
それは...大変ですね...

#### balloon nobisuke right
その受講生の方は止まるたび手動で直していて、それをなんとかしたいということでエラー検知用のプロダクトを作っていました。
具体的には、写真を一定時間ごとに撮影して止まっていたらLINEに通知する、というものです。

#### balloon barloon left 
すごい......！
エラー検知してくれるだけでもだいぶ違いますよね。

#### balloon nobisuke right
はい。その受講生の方も手動で直す手間が減って、楽になったって言ってました（笑）

## 現場の課題をプログラミングで解決する

#### balloon barloon left 
ロボットの例でいうと、その方が製薬会社で働いていたからこそ感じていた課題だと思います。

#### balloon nobisuke right
まさにそのとおりで、*製薬会社でしか使われないロボットのことなんか誰も知らない*んですよね。 でも**実際に働いてるからこそ、そういった課題がわかる**んです。

#### balloon barloon left 
普段IT業界で働いてるとわからないですが、IT化されてない会社ってまだ多いですよね。

#### balloon nobisuke right
まさに！
うちの受講生はそういった身近に感じている課題を解決したいと思ってプログラミングを学びに来ます。**つくりたいものが明確にある人が多い**んですよね。
なので、*就職したいという理由でウチのスクールに来る人は少ない*です。

## エンジニアじゃなくてもプロダクトはつくれる

#### balloon barloon left 
最初からそういった人をターゲットにしたスクールだったんですか？

#### balloon nobisuke right
そうです！
以前からIoTLTっていうコミュニティをやっていて、そこでは、「自作したプロトタイプや試した技術」などをテーマに登壇してもらっているんですけど、*エンジニアではない方が増えてきて*。

#### balloon barloon left 
そうなんですか！？
どんな方が多いんでしょう？

#### balloon nobisuke right
ほんとにいろいろです。
**バックオフィスで総務として働いています**という方だったり。

#### balloon barloon left 
総務の方がつくったプロトタイプってクオリティ的にどうなんですか？
あまりクオリティが高いようには思えないのですが......

#### balloon nobisuke right
意外とそんなことないです！
発表内容は、*他のエンジニアの方の内容と遜色なくて、総務の方だとは思いませんでした！*
懇親会で話したときに、初めて総務の方だと気づいたんです。

#### balloon barloon left 
そうなんですね！
コードのクオリティもけっこう高いんですか？

#### balloon nobisuke right
そこは正直高くないと思います。
詳しく聞くとサンプルのコピペや、ツールの組み合わせと応用をしているくらいの場合もありました。
でも発表聞いただけだと全然わかりませんでしたし、本格的にプログラミング始めたらすごいことになりそうだと思ったんです。

#### balloon barloon left 
そういう人をサポートしたかったってことですか？

#### balloon nobisuke right
そうです。
きれいなコードでアウトプットしない人より、**汚いコードでも人の心を揺さぶるようなプロダクトをつくることのほうが大事**だと思って。 既存のスクールは就職前提のところばかりだったので、そうじゃない*プロダクトを作りたい人向けのスクールを作ろうと思った*んです。

## エンジニアになるためのプログラミングとモノづくりのためのプログラミングは違う

#### balloon barloon left 
ということは、エンジニアに就職することを目指したスクールではないんですか？

#### balloon nobisuke right
違いますね。
プログラミングだけできるエンジニアを増やしたいとは思っていなくて、*プロダクトを作れる人を増やしたい*んです。
既存のスクールって、*就職させるためのスクールになっている*じゃないですか。

#### balloon barloon left 
ほとんどが、未経験からエンジニアになるために入るものだと思います。

#### balloon nobisuke right
そうなんです。
でも**エンジニアとして就職するためのプログラミングと、プロトタイプ制作のためのプログラミングは学び方が違う**と思っていて。
例えばGitだと、エンジニアの仕事では必須ですが、一人でプロトタイプを作る段階だと必須じゃないですよね。

#### balloon barloon left 
バージョン管理する必要ないですもんね。

#### balloon nobisuke right
エンジニアとしての就職を目指すスクールの場合、Gitを始めチーム開発系のナレッジを学ぶことになります。
でもGitなどを学んでも、最速でプロトタイプをアウトプットできるわけではないですよね。
もっと**アイデアをカタチにするために必要なスキルを伝えたい**と思っています。

日本初のプロトタイピングスクールがオンライン開校。未経験から半年間でクラウドファンディング成功まで目指すカリキュラムが自宅から受講可能に。

ここ最近、未経験からエンジニアになるための手段が増えてきました。いわゆるプログラミングスクールもそのひとつ。そしてほとんどのスクールはエンジニアへの就職・転職がゴールになっています。ところがのびすけさんの運営するProtoOut Studio（プロトアウトスタジオ）は就職を目的にはしていません。IoTLTといったコミュニティ運営してきた経験から何を思ったのでしょうか？

アンドエンジニアの編集長。エンジニア限定のコミュニティバー、Barloonのオーナーでもある。

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